AIJ投資顧問の年金資産消失問題を受けた厚生労働省の有識者会議は、厚生年金基金が解散しやすいよう、国への返還が義務付けられている積立金を減額することを柱とした報告書案を公表した。
厚年基金の存廃や、退職した元会社員が受け取っている年金の減額要件緩和については判断を保留している。現在は、解散時に積み立て不足分が発生しているときは、加入企業が連帯して返済義務を負うことになっているが、解散のハードルを下げるため、積み立て不足分についての加入企業の返済義務を負うを撤廃することも提起している。
有識者会議は6月中に最終報告をまとめる予定で、厚労省は最終報告を踏まえた上で、、今回保留した基金の廃止やOB年金減額の是非について検討し、来年の通常国会に厚生年金法など関連法案の改正案を提出する方針にしているようである。